根太(ねだ)・大引(おおびき)とは、上から受ける荷重を下の支点まで橋渡しするために水平に架け渡す部材のことです。建設現場では大きく 木造建築の床組 と 型枠工事の床版支保 の 2 つの場面で使われ、同じ呼び名でも材料や工種、役割が異なります。
木造建築の床組
主に木造住宅の 1 階床組で用いられます。
土台と基礎の上に大引を 910mm 程度の間隔で架け、途中を床束(ゆかづか)や鋼製束で支える構成が基本です。
大引の上に直交する形で根太を 303mm または 455mm 間隔で流し、構造用合板やフローリング下地を固定していきます。近年は厚物合板(24・28mm 等)を大引や梁に直接留め付ける 剛床工法(根太レス工法) も広く採用されています。
型枠工事の床版支保
スラブ(床版)の型枠を支える支保工でも、上下二段に組む水平材を根太・大引と呼びます。
私は木造建築の施工経験はないので、根太・大引と言ったらこちらをイメージすることが多いです。
打設したコンクリートの荷重は、せき板 → 根太 → 大引 → パイプサポート の順で下に伝わる構成です。材料は階高や打設規模で使い分けますが、代表的なのは次の通りです。
- 根太:せき板の直下に流す上段材。桟木(45×60mm 程度の杉角材)やアルミ根太が多い
- 大引:根太の直下に置く下段材。端太角(90×90mm 程度の杉角材)、単管パイプ(φ48.6mm を 2 本組)、アルミ大引が用いられる
打設前の支保工計算では、せき板・根太・大引・パイプサポートそれぞれの強度と支間を確認します(公共建築工事標準仕様書、JASS 5 等)。間隔を空けすぎるとコンクリート荷重で型枠がたわむ・孕む原因になるため、施工計画書での間隔指定と現場での実測確認が欠かせません。
関連語
- せき板:コンクリートに直接接する型枠面材。合板パネル(パネコート等)が代表
- パイプサポート:型枠の支保工として大引を下から支える鋼製支柱
- 端太(ばた):壁型枠で水平・垂直に流す押さえ材。内端太・外端太と呼び分ける
- 床束(ゆかづか):木造床組で大引を支える短い束柱。鋼製束・プラ束も含む
- 剛床工法:木造で根太を省略し厚物合板で水平構面を構成する工法



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