足場に設置する荷取ステージ(荷取構台)の計画のポイント

外部足場から資材を建物に取り込むために設ける荷取ステージ。

荷取ステージには、まとまった資材を載せることから、足場の強度計算と別に強度計算が必要です。
また、荷取ステージの設置場所は全体の施工計画・揚重機の配置などを考慮し、効率の良い配置に設ける必要があります。

今回は荷取ステージを計画する上でのポイントを設置場所、強度計算に絞り解説していきます。

1.荷取ステージ(荷取構台)とは

荷取ステージとは、建設資材を建物内部に取り込んだり、内部から搬出したりするために設ける仮設物のことです。

荷取ステージには、

  • 既製品の荷取ステージを外部足場に取り付ける方法
  • 外部足場と別にステージ用の足場を組む方法

などがあります。

いずれの方法にせよ、外部足場より外側に張出してクレーンで材料を置くための広場を設けることになります。

2.荷取ステージの設置位置計画

荷取ステージの設置位置は、クレーン配置や資材動線、建物の間取りなどを考慮して設置位置を決めていく必要があります。

クレーン配置・動線による設置位置

まずは、クレーンの配置や資材の搬入動線を考える必要があります。
荷取ステージに何を揚重するのか。
躯体工事中であれば、搬出が必要な型枠支保工などの材料、仕上げ・内装工事になれば、間仕切壁の材料となるLGSやボードまたは外装となるALCでしょうか。

いずれの材料も建物内部から外に出す、または建物内部に取り込む必要があるので、搬出入のための車両とセットで考える必要があります。
荷取ステージを取り付けたはいいけど、場所が悪くて、他の車両動線の妨げとなってしまうからほぼ使えないということは避けなければなりません。

【POINT】同一箇所に複数階のステージを設ける

荷取ステージは建物のそれぞれの階に個別に設けていく必要があります。
したがって、階数が多ければそれだけ荷取ステージが必要になり、設置箇所がどんどん増えてしまします。

そこで、2階に設けた荷取ステージと同一平面上に上階の荷取ステージを設けたいと考えるようになります。

結論から言うと、同一平面上に荷取ステージを設けることは可能です。ただし、いくつか条件があります。

荷取ステージへの揚重はクレーンで行いますので、同一平面上に荷取ステージがあると、下階の荷取ステージへの資材揚重は上階の荷取ステージが邪魔してしまいます。
そこで、同一平面上に荷取ステージを設けるときは、基本的に1フロアおきにステージを設けるようにします。

2階と4階の荷取ステージを同一平面上として、3階と5階の荷取ステージは平面上ずらして配置するようにします。
2階と4階という配置であれば、ステージとステージの間にクレーンのブームを差し込んで揚重することが可能です。

ただし、前面に外部足場、上部に荷取ステージがある中での揚重となりますので、玉掛者とクレーン運転手の合図徹底など留意しましょう。

建物間取りを考慮した設置位置

荷取ステージを計画する際は、建物の間取りも考えて決めていく必要があります。
荷取ステージは内装工事まで使用することになりますので、意匠図もしっかり確認して、荷取ステージがあることにより、内装工事に支障出てくるようなことは避けなければなりません。

【POINT】基本的に構造体である柱は抜けない

荷取ステージは足場の割り付けによって配置が決まってくることもありますので、建物スパンの間(柱と柱の間)にきれいに設けることができないことも多いです。
荷取ステージを設けるために構造体である柱、梁を抜くことはほぼできないと考えたほうがスムーズです(鉄骨造の場合、梁は抜くこと可能かもしれません)。

荷取ステージの大きさを決める際に、柱を考慮した有効間口をしっかり把握しておきましょう。

【POINT】ステージを設ける箇所はダメが残りやすい

先ほど述べたように、構造体である柱・梁などをあと施工とすることは困難になることが多いです。

ただ、ステージを設けたい箇所は、外装となるコンクリート壁やALCなどはその範囲はあと施工となります。
したがって、基本的にはサッシュや扉になっている箇所であと施工としても工程が限られたとここに設けていきたいです。

また、荷取ステージを設けることにより、外装があと施工となるだけでなく、ステージ正面の部屋は、そもそも仕上げ工事があと施工となってしまいます。

荷取ステージを計画するときから、特殊仕上げや内装工事に時間を要する部屋でないか、荷取ステージから実際に材料を使用した場所までの運搬動線を考慮して決めていく必要があります。

3.荷取ステージの構造・構成

荷取ステージの構成は、既製品の部材を足場に取り付ける方法とステージ用の足場を地上から組む方法が一般的です。

既製品部材の場合は、取り付け方法は簡単で、荷取ステージの真下も足場材などが無いことからスペースを有効に活用することができます。
しかし、ステージの大きさや積載可能荷重は制限されますので、何を揚重したいかを十分に考慮したうえで計画していきましょう。

荷取ステージ用の足場を地上から設ける場合は、既製品部材の場合とことなり、ステージの大きさや積載荷重は適切に補強できればある程度のものまでは揚重することが可能になります。
ただし、既製品と異なり、積載荷重や補強方法などは施工者が適正に計画していく必要があります。

地上から組む荷取ステージの構成と積載荷重

地上から荷取ステージ用に足場を組む場合、足場の構成自体は外部足場と同様に建枠、ブレース、布板、下ざんで構成していきます。
また、外部足場と同様に5層ごとの水平つなぎは必要になります。

荷取ステージ下部の足場自体は、作業床ではないので、ネットを張ったり、巾木を設けたりといったことは不要ですが、足場を組むための必要な布板などは適宜設けるようにしましょう。
また、組立後はほかの作業員が荷取ステージ下部の足場を使用しないように立ち入り禁止措置も適正に取りましょう。

また、一般の外部足場と異なる鋼製部材としては、大筋交いを設けること、水平つなぎを設けることがあげられます。
型枠支保工を枠組足場で設ける場合と同様のイメージで足場を構成してもらえばよいですが、ステージに資材を置くと偏心により水平力が作用します。一般の足場より大きな荷重が作用することになりますので、大筋交いは必須になります。

【POINT】ステージの積載荷重は全体重量と局所重量に注意

ステージの積載荷重は、ステージを構成する足場板、根太(単管パイプ等)、大引き(角鋼管等)によって決まってきます。

また、計画した際は「ステージ全体で2,000kg」などといったステージ全体の最大積載荷重表示を設置しますが、
ステージ全体の積載荷重が、面積換算だと何キロになるのか、また一か所の集中荷重の許容は何キロかは計算書を確認しておくようにしましょう。

搬入する資材の多くは台車などタイヤがついたものに乗せることがほとんどになります。
資材の積載荷重は、結局はタイヤを介して、荷取ステージに荷重が加わりますので、全体で1000kgの資材だとしても、タイヤ1個から単純計算で250kgの荷重が作用していることになります。

その場合は、ステージ全体で○○kgという施工条件はあまり有効でありません。ステージ全体の表示だけでなく、1か所当たりの最大積載荷重を把握して必要に応じて台車の数を増やすなど施工管理できるようにする必要があります。

まとめ

荷取ステージの計画は足場計画と同様に地上躯体工事が始まってからすぐに計画することがほとんどです。

何を揚げるのか、どこに揚げるのかを確実確認して計画していきましょう。

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