施工計画

100切りって何のため?墨出し・測量のノウハウ

100切りミスを防ぐ方法 施工計画

100切り。
武道やゲームの世界で100人切りを達することではありません!

今回は、建築工事の基本、墨出し・測定について100切りの意味そして、何のために100切りを行うのかについて解説していきます。

施工あるあるで100切りによる読み間違いというものがありますね。
100切りミスをなくすためにどういった場面で100切りを行う必要があるのかを理解して、読み手と測り手の意思疎通を行っていきましょう。

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100切りとは

100切りとは、スケール(巻き尺)を用いて長さを測るときに基準となるポイントに目盛りの0mmではなく、100mmをあてて測定することです。

したがって、測定したスケールの目盛りから100mmを差し引くことで、実際の距離を知ることができます。
0地点が100mmからスタートしているので、測定値はその100mmを引いた値なる。だから、100切りと呼ばれまs。

建築工事においては、建物の柱などの通りを基準に墨出しが行われています。 間仕切り壁などの位置は、この墨を基準にして測定して位置を確認していきます。

実際の現場では、測定距離が長い場合においては、二人一組で測定することがあります。
その時に、しっかりと意思疎通・声出し確認を行わないと、基準点を押さえる人が100切りしているのに、実際の値を読み取る読み手が100切りしていない数値で測定してまう可能性も十分にあります。

というより、施工あるあるで100切りミスしばしば見かけます。

ほとんどの場合は、実際に間仕切り壁を起こしたときに「なんか、おかしいぞ?」と気づくことができるのですが、これに気づけないと後々大掛かりな手直しが生じてしまいます。

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なぜ100切りが必要か

100切りしたことに気づかず、測定ポイントが100mmずれてしまう。
ういった、ミスの可能性があるのに100切りはなぜ行われるのでしょうか。

100切りを行う理由、またどういった場面で100切りが必要になるのかを理解しておくことで、測量の時に、注意すべきタイミングを理解できるようになるはずです。

スケールの特性を把握する

100mm切りをする理由は、作業員や現場監督の必須道具スケール【別名:メジャー・コンベックス・巻き尺】の特性を理解すれば理解することができます。

なお、スケールいろいろな呼び方がありますが、その違いは別記事でエントリーしてます。 豆知識として知っていただければと思います。

さて、本題に戻りまして、 一般的なスケールは、0mm目盛りに物にひっかけるための爪がついているかと思います。

この金具少し動きますが、その使い方理解していますでしょうか。
スケールの金具の動きは、爪を何かにひっかけて測定するのか、壁などにぶつけて測定するのかによって、爪金具の厚み分長さを補正しています。

したがって、スケールで正確に測定するときには、 爪をひっかけるときはしっかりと引張り、壁に押し当てるときはしかりと押し当てる必要があります。
また、金具の動きに不良が生じた場合やマグネット付きのスケールを使っていて、マグネットが外れてしまった(爪の厚みが若干変わってしまった)場合などは、正確に測量できませんので、買い換えるべきです。

爪による動きがあることで100切りの必要性は理解できましたね。
この爪の動きがあるので、測定点が爪をひっかける場所でも壁にぶつけるわけでもない墨出しを基準にする場合は、0mmのポイントを合わせることは困難です。

0mmを当てることができないので、切りの良い100mmを基準にして、100mmの目盛りを墨出しの位置に合わせて測定していきます。

この時は100切り必要ない

100切りを行う理由は、0mm目盛りを当てることができないから。

このことを理解しておくと、二人一組で測定しているときに相手が100切りしているのかどうか、100切りすべきかの判断ができます。
※ただ、相手のことは完全にわからないので過信しないようにしましょう。

さて、建設現場においてはこの100切りをなぜ行うのか理解していないか、深く考えておらず、どんな場面でも100切りする方が時折おられます。

100切りは、正確な測量には必須ですが、読み取りミスの可能性もあるので、使い分けが重要です

先ほども述べたように、スケールの爪をひっかける場所がある場合や壁に爪を当てて測量する場合は、100切りは不要です。

また、50mなどの長尺の巻き尺(スチールテープ)では、爪がないものもあると思います。 こういった測量道具を使用する場合は、爪がないのでそもそも100切り不要です。

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巻き尺は多くの場合、0mmよりマイナス分に余白がありますので、0mm目盛りを墨にしっかりと当てることができます。

巻き尺を使用する場合は、100切りは混乱のもとなので、行わないようにしましょう。
なお、巻き尺の場合、所定の力で張力を与える必要があります。巻き尺の素材や外気温によって若干の伸び縮みがあるためです。

今回とは、別の話題ですが、正確に測定するためにメーカーの規定など確認してみましょう。

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100切りミスを防ぐポイント

最後に、この厄介な100切り測量ミスを防ぐためにできることを述べていきます。

100mmズレは気づけない

まず、100切りミスをして、測量してしまった場合そのことに気づくのは困難です。

下の図のように、基準の墨に対して、ポイントを2か所測定して、片方だけ100切りミスをしてしまった場合、当たり前ですが新しく出した墨(子墨)はななめになってしまいます。

100切りミスを起こした測量は判定困難

上のイメージ図はすごく極端です。
近くに基準墨があり、長さもこの程度であれば、「斜めってるな。」と気づくことができるでしょう。

ただ、実際の現場で、数mの長さで墨出しを行っていたり、まわりに壁など基準になるものもない時、人間の目で100切りミスによって斜めの墨が打たれていても気づくことは困難です。

また、今回は例として片方だけ間違えた場合としましたが、両方のポイントとも100切りミスをしていたらどうでしょう。
見た目的には、まっすぐでも距離を測ってみたら900mmしかないとなってしまいます。

墨出しをしてしまった後の100切りミスに対しては、日頃より現場を巡回して、「なにかおかしい。」にいち早く気づくことができるかがポイントです。

例えば、間仕切り壁の墨出しで100切りミスがあった場合、下地の段階、できればもっと早いランナーの段階で気づきたいものです。

「まさか、墨が間違ってたなんて」こんなことにならないようにしましょう。

声出し・指差し

では、具体的に防ぐ方法としては、 やはり測量の時に気を付けるしかありません。

特に100mmをポイントに当てる押さえ手と実際の測量距離を読む読み手、二人一組で作業するときは、声出しと指差し。つまり指差呼称。

これに勝る解決策はありません。 駅員さんなどもホームで必ず、指差呼称してますよね。

建設現場の場合、安全に対して指差呼称が呼びかけられてますが、日常的に指差呼称していきましょう。

墨出しの場合、まず、押さえ手がポイントに100mm目盛りを押さえますが、しっかり100mmを当てたことを確認また相手に伝えるためにも「はい、100」など声掛けをして、読み手に伝えます。

また、押さえて自身も声掛けすることで無意識に記憶に残ります。

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おわりに

100切りとは何か、なぜ必要か、そして100切りミスはいかに防ぐかについて解説してきました。

100切りという言葉は、私もゼネコンに入社して初めて耳にする言葉でした。

そして、自慢できることではありませんが、100切りミスもたくさんやらかしてきました。 こういったことにならないためにも、指差呼称徹底して、正確な墨出しやっていきましょう。

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