​​クレーン部材検査(ジブ検査)の必要性と検査項目​​【労働基準監督署の落成検査】

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クレーンのジブ検査とは

つり上げ荷重3.0t以上のタワークレーン等を設置する場合、組立後に落成検査を受ける必要があります。​​

落成検査には、部材・構造の検査と性能検査の2つに検査項目を分けることができます。
​​部材検査というと、タワークレーンのポスト(支柱)からジブまでが該当になりまが、タワークレーンを組立後の落成検査であればジブ検査をしようとすると地上何十mという高さまでジブを登らないと確認することができません。

​​そこで、場合によっては落成検査と別にジブを組立て時点で部材検査として、ジブだけの検査を求められることがあります。

​​今回は、私が実際に立ち会った部材検査(ジブ検査)を基に、検査項目と検査時の対応について解説していきます。

​​クレーンの部材検査とは?

​​つり上げ荷重3.0t以上のクレーンを設置する場合、労働基準監督署に設置届を提出して、クレーン組立後には落成検査を受ける必要があります。​​
​​クレーン等安全規則には、以下のように規定されています。​

(落成検査)第六条 第二項
前項の規定よる検査(以下この節において「落成検査」という。)においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験および安定度試験を行うものとする。ただし、天井クレーン、橋形クレーン等転倒する恐れのないクレーンにおいては、荷重試験に限るものとする。

出典元:クレーン等安全規則

​​ここで、落成検査での検査項目は、

落成検査での検査項目
  1. 構造および機能についての点検
  2. 荷重試験および安定度試験

の二つに分けられることがわかります。

​クレーンの構造および機能とは、クレーン構造体である基礎・ポスト・旋回体・ジブなどが主な検査対象になります。
​​クレーン部材は設置届の際にあらかじめ、寸法などの組立図を提出してますので、届けられた図面通りかを現地のクレーンで確認していくことになります。​​

​​クレーンの部材検査は必要か?

​​クレーンの部材検査は落成検査の検査項目になりますので、必要になります。​​

ただし、落成検査時にクレーン構造をすべて検査しようとすると、特にジブの検査が非常に難しくなります。
ポストや旋回体は、昇降梯子を上がり実際に上まで昇りますが、ジブの検査となるとさらにそこから空中に張出しているジブ上を歩かなければなりません。

そこで、部材検査としてジブのみの検査を落成検査より前のタイミングで求められることがあります。
​​部材検査を実施するかは、担当監督官の判断によるということになりますが、クレーン組立後に検査が難しいジブの検査などを落成検査と別タイミングでの実施を求められた場合は部材検査を実施する必要があります。​​

​​クレーン部材検査の実施項目

​​部材検査(ジブ検査)はクレーン組立の中日で地上でジブを組立てた後に実施されます。
​​検査項目は、ジブが設置届に提出された組立図どおりの寸法、構造であるかという確認になります。

実際に私が経験したジブ検査をもとに検査項目を紹介していきます。

​​部材一つ一つの長さの確認​

​ジブは一つが6m程度のパーツを高力ボルト接合して組み立てられています。
​​まずは、一つ一つのジブ長さが組立て図に記載されている長さかどうかを確認していきます。

​​現場ではあらかじめスチールテープを用意しておき、監督官から「部材の長さを測定お願いします。」と言われたら、部材にスチールテープを当て、0目盛りの確認と部材長さの読み値を確認してもらいましょう。​​

ボルト接合部の確認

​​ジブは複数のパーツを組み合わせていますので、高力ボルトで接合されています。​​
高力ボルトが適正に施工されていること、部材に隙間などが生じていないことを目視確認してきます。

​​ジブ状態の確認

​​クレーンは現場ごとに組み払しを行う繰り返し使用されるものになります。​​
一度使用されたクレーンは、次の現場に搬入される前に、クレーン協力会社の工場などで、点検・整備が行われますが、経年材であることから腐食している可能性は0ではありません。

​​ボルト接合部の確認に合わせて、検査鏡などを用いて部材に腐食が生じていないかの目視確認をしていきます。

​​落成検査と別にクレーン部材検査を求められた時の対応

​​クレーン部材検査を落成検査と別に実施することを求められるかは担当監督官によるという所が大きいです。​​
ただ、クレーン落成検査において部材構造の検査は必須項目です。部材の確認のために地上でのジブ検査を求められた際は、適正に応じるようにしてください。​

組立工程確認、調整を行おう

​現場での対応としては、クレーン組立の途中でジブ検査が入ることになりますので、組立の工程調整は確認しておく必要があります。

​​クレーンの組立ては、クレーン基礎と下部ポスト組立、旋回体・ジブの地上組立てを行う際は、別のクレーンにて行います。
その後はタワークレーン自身で残りのポストを組立てながら、尺取り虫のようにクライミングしていきます。​​
ジブ検査はこの途中段階で実施されますので、ジブ検査が合格するまで、組立作業が止まってしまいます。​​

ジブ検査が可能な日程に合わせて、担当監督官に現場に検査に来ていただくことを求める必要もありますので、ジブ組み立てがいつになるかは設置届提出または落成検査申請のタイミングで把握しておくようにしましょう。

部材検査ヤードを確保しよう

また、ジブ検査では基本的にはジブを組み上げてから検査になりますので、ジブ長以上のスペースを確保する必要があります。
検査中は関係者以外立ち入り禁止となりますので、当日の他工事の作業動線、搬入動線もあらかじめ検討しておく必要がありあます。

現場状況によってどうしてもジブを置くスペースがない場合は、事前に監督官と分割配置してよいかと確認しておくようにしましょう。

現場の整備をしよう

最後に、部材検査当日は、現場の整備なども合わせて行うようにしておきましょう。

私は経験ありませんが、部材検査に来たのに、別のことで労働基準監督署から指導票をもらったという話を聞いたことがあります。
現場に来るのは、労働基準監督署の監督官であることを再認識して、不安全行動につながる設備などないか、作業通路が確保されているかなど現場の整備は日ごろから徹底しておくようにましょう。

​​おわりに

​​クレーン部材検査について、クレーン等安全規則からその必要性と検査項目、部材検査を求められた時の対応を解説しました。

​​私自身、落成検査は何度か経験しましたが、途中で部材検査(ジブ検査)を求められたの初めての経験でした。
​​ジブもクレーンを構成する重要なパーツの一つですので、ジブ検査は必要な検査です。​​

ジブ検査を求められた場合は組立後のクレーンのジブを登る必要がなくてよかったとポジティブにとらえ、部材検査を受けるための準備、現場調整を行っていきましょう。

クレーンのジブ検査とは

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