打診検査とは、外壁のタイルやモルタル仕上げをテストハンマーで表面をなぞったり、軽く叩クことにより、返ってくる音で下地からの浮きを見つける検査のことです。
健全な部分は軽く叩いた時に硬く澄んだ音、浮いた部分は軽く濁った音になるので、その違いを聞き分けます。また、基本的には叩かずとも表面をなぞるだけで其の健全な箇所と空隙があると思わる箇所の音の違いがでます。
呼び名は「打診」「打音検査」など現場によってまちまちです。
使われる場面
ひとつはタイル張りや左官仕上げの施工後に行う検査です。
公共建築工事標準仕様書でも、タイル張り後に打診用ハンマー等で全面を打音検査するよう定められています。浮きが見つかった箇所はチョークで印を付け、範囲を図面に落としてから補修に回します。
もうひとつは竣工後の維持管理。
タイルはどうしても長期間経過すると剥落の危険性がでてきます。剥落につながる浮きを見つけるため、定期調査で外壁を叩いて回ります。広い面は先端に球の付いた打診棒を転がして調べ、高所はゴンドラや足場から確認します。
なお、同じタイルでも接着剤を用いて貼り付ける工法においては、検査方法が異なるし、音的には空隙に近いような音がするかもしれません。これは接着剤的にそういうものです。
どういう施工・納まりになっているか十分に管区人しておきましょう。
資格・法令
私は新築の施工管理や補助が多く経験ありますので、竣工後の維持におけるメンテナンス工事の経験はあまり多くありません。ただ、竣工後の定期報告等によって点検義務の法令もでています。
万が一、タイルが剥落・落下すると第三者災害につながってしまうこともあります。しっかりと理科しておきましょう。
建築基準法第12条の定期報告では、平成20年国土交通省告示第282号が外壁タイル等の調べ方を決めています。
ふだんは手の届く範囲を打診し、残りは目視で確認して、異常があれば全面打診等に進みます。竣工・外壁改修・前回の全面打診から10年を超えると、落下で歩行者等に危害を加えるおそれのある部分は全面打診等で調べます。
打診と同等以上の精度を持つ赤外線装置法も全面打診等として扱えますが、天候や壁面の向きで精度が落ちるため、怪しい部分は打診で確かめます。
関連語
- シュミットハンマー:コンクリートを打撃し、反発度から強度を推定する試験器。こちらも「テストハンマー」と呼ばれますが、打診用のハンマーとは別物
- 赤外線調査:壁面の温度差から浮きを推定する非接触の調査方法
- アンカーピンニング:浮いたタイルやモルタルをステンレスピンとエポキシ樹脂で躯体に留め付ける補修工法
打診は叩く人の耳に頼る部分が大きい検査です。迷った箇所は複数人で叩き直し、マーキングした状態の写真と浮き範囲の記録を残しておきましょう。

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