鋼板タグとは
鋼板タグとは鉄筋の材料管理・品質管理をおこなるために鉄筋に取り付けてある識別タグです。
異径鉄筋はJIS規格に定められており、径や強度によって種類が異なります。そこで、JIS規格品であることはミルシートによって管理されます。
また、同じミルシートの鋼材番号であっても、系や長さが異なる鉄筋にとっては、いくつかの枝番が生じることがあります。これらを管理するために鉄筋束に対して、発行されるものが鋼板タグになります。
なぜ呼び方複数あるのか
鋼板タグ以外にも、メタルタグやプレートタグ、プラタグ、識別タグなどさまざまな呼ばれ方をしています。
これは、名残りから来ているものも多いですね。以前は実際に薄鋼板に印字されたタグでした。それが現在では、耐水用紙のようなタグに変わってきています。
したがって、特段呼称があるわけでないですが、薄鋼板の時代からの名の通り、鋼板やメタルといった呼称が利用されています。
タグは何に用いるのか
タグは、鉄筋工の協力会社ではなく、鉄筋の製造メーカーが発行しています。
鉄筋は、JIS規格で品質が決められていますが、似たような形状のでしっかりとした品質管理が重要になります。
そこで、製造メーカーからこれは、JIS規格SD390の鉄筋で長さ何メールが何本ですよという形で実際に鉄筋にタグをつけて納品しています。
まず、鋼板タグは、JIS規格品質であることの証明(主となるのはミルシート)と工場内での材料管理とすることが可能出来ます。
また、現場においては実際にミルシートが発行されたとしても本当にその鉄筋が建物の施工に用いられているか証明する術がないということもあるでしょう。
そこで、鉄筋に実際に取りつく鋼板タグとミルシートを互いに照合することで、品質担保の管理としています。
現場管理において、この鋼板タグを回収して、確認検査の時に確認されたということもあるでしょう。鋼板タグは材料管理のために発行されることが主ですが、品質管理としてもその補佐の役割を担っています。
おわりに
鋼板タグについて、用語の意味と現場管理においてどう利用されているか解説しました。
鋼板タグの保管・管理は現場監督にとっても非常に手間のかかる作業の一つではあります。どういう理由で鋼板タグが取り付けられ、何を管理するために、保管や整理が求められているのかを理解して施工管理していきましょう。
鋼板タグとミルシートによる品質管理は他の記事でもエントリーしていきますので、参考にしてください。
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