台風による足場倒壊の防止

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台風による足場の倒壊がこの時期ニュースによくなります。

ニュースの映像などを見ていると「そりゃ倒れるよな。」と感じるものが多いように思えます。あなたの現場の足場大丈夫でしょうか。

倒壊事例から多くを占める対策の不備を説明していきます。

メッシュシート等の対策不備

よく見かける事例でメッシュシートを全面張ったまま台風を迎え、倒壊した事例をよく見かけます。

足場の風荷重の計算はあくまで、設置期間1年間の場合想定される風速を基準にしております。

したがって全国各地の基準風速は14m/s〜18m/sといった値が設定されています。
なお、本設の外装などの設計に用いる風速は36m/sといった値が採用されます。

つまり、台風など突発的な強風は完全には防ぐことができません。

台風が予測される場合は、足場のメッシュシートの上部を外したり、絞ったりして風を受けないように工夫が必要です。

地上からの高さが高いほど風速は高くなるため、対策として上部のシートを絞ることがあります。
足場高さに応じてどこまで対策しておいた方がよいかは事前検討しておきましょう。

また、パネルなどを垂直養生などに用いている場合は、場合によって壁つなぎを増やすなどの対策をとりましょう

最上段壁つなぎの不備による倒壊

倒壊した足場の事例で次によく見るのが、最上段壁つなぎ・パラペット部の壁つなぎの支持方法の不備が挙げられます。

屋上になると、防水工事などのためにどうしても壁つなぎが邪魔になってしまう工事があります。

そのため、パラペット部に壁つなぎを設けず、単管パイプでパラペットを挟んでいるだけという対応が度々見られます。


たしかに風荷重の計算では、風を横からの力として計算しますが、最上段では吹き上げの風が生じます。

したがって、パラペットで挟み込むだけという対策では台風などの強風時は吹き上げの風によって、単管パイプが外れてしまいます。

一ヶ所壁つなぎが外れると、となりの壁つなぎは負担面積が大きくなるので当然のようにその壁つなぎも耐力が不足します。数ヶ所壁つなぎが外れると倒壊を防ぐことは難しくなるでしょう。

対策としては、パラペット部も壁つなぎ専用部材を設る。
屋上に単管パイプ等で斜材をとり金属アンカー等でしっかり固定する。といった確実な対策を取るようにしましょう。

おわりに

まだまだ台風の時期は過ぎていないと思います。

さらなる被害を生まないために今一度、点検をお願いします。

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