仮ボルトとは、鉄骨建方中でで部材を仮固定するために使うボルトのことです。
鉄骨部材のボルト接合部は、高力ボルトによる本締めをおこなていきます。
ただ、建て方の段階では、建入れ直しなどである程度接合部に自由が必要です。またこの時に高力ボルトを使うとボルト傷がつきボルト破断を招く非常に重大な不具合に繋がります。
そこで、柱や梁をいったん組み上げ、位置を保持しておくために仮ボルトをもちいて締め付けます。建入れ直しや本締めが済むまでの間、建方途中の骨組みを支える仮の固定材だと考えるとわかりやすい。
使われる場面
鉄骨工事の建方で、部材を揚重して接合部を仮組みするときに使います。
仮ボルトで仮固定したまま建入れ直し(建物の傾きや通りの調整)を行い、精度が出たところで仮ボルトと高力ボルトを入れ替えて本締めへ移ります。
建方途中の骨組みは強風や地震、揚重時の外力を受ける。仮ボルトは、こうした外力に耐える最低限の固定を担います。
数値の目安
仮ボルトの本数は、JASS 6 や鉄骨工事技術指針で最低本数が決められています。
高力ボルト継手では、ボルト1群あたり1/3程度かつ2本以上。混用接合や併用継手では、1/2程度かつ2本以上が目安です。いずれも建入れ直しから本締めまでの間、建方時の外力で接合部がずれないための下限として設定されています。
本締め用の高力ボルトを仮ボルトに流用することは絶対にやってはいけません。
すぐに本締めするしなどという安易な理由で仮ボルトに本締め用の高力ボルトを採用してしまうと、仮ボルトの締付や取り外し、また建入れ調整時のプレートとのスレでねじ山が傷み、トルク管理も乱れると、本来の締結性能が出せなくなります。
高力ボルトの本締め中に所定の張力までにボルトが破断してしまうと、それまでの力が一気に解放され弾丸のように弾けていきます。災害が公衆災害含む大事故に繋がりかねない非常に危険な好意となってしまいます。
関連語
- 高力ボルト
- 建入れ直し
- 本締め
- 中ボルト
仮ボルトの本数は建方計画の段階で押さえておき、現場では本締め用ボルトの流用が起きていないか確認しておきたいところです。

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