あんこ材とは?建設現場で使われる用語

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建築用語には、様々な俗称があります。 あんこ材もそんな俗称の一つです。現場管理(特に型枠大工との会話)や図面管理していくと、時折耳にする言葉です。

その意味を理解して、職人さんとのスムーズな会話ができるように心がけていきましょう。

あんこ材とは

あんこ材とは、主に型枠工事時において、コンクリートの欠け込みを設けるために、取り付ける詰め物のことです。

たとえば、設備配管の取り出し口や建具(扉枠)の埋め込み部分など、最終的にコンクリート中に埋まる部位を事前に木材などを側型枠にくぎ止めしておくき、コンクリート打設後に撤去することでコンクリート部に欠けこみを作ります。

あんこ材と呼ばれる理由

あんこ材と呼ばれる理由は、その名称通り、餅やまんじゅうに詰められる餡子から来ています。

建築には、様々な俗称がありますが、あんこ材もその一つです。

正式名称は特段ないと思います。
少なくとも私は聞いたことありません。 あんこより、もっと大開口の欠けこみ(窓丸ごとや柱丸ごと)のことは、箱抜きと呼ぶことがありますが、あんこ材も箱抜きの一種と言ってもいいかもしれません。

コンクリートに欠けこみを作るための、材料なので、現場では「あんこ持ってこい(欠けこみを作るための木端材持ってこい)」などと使われたりします。

コンクリートの欠け込み寸法の必要性

コンクリートは練り混ぜ時は、半固体(流動体)です。 従って、型枠などでコンクリートの形状をある程度整形する必要があるのですが、建築の場合、細やかな形状を求められることがあります。

たとえば、設備工事で壁埋め込みをスイッチなどを作る場合、その裏には配線がありますので、コンクリート打設後、配線がコンクリート中に埋まってしまっては意味がありません。

また、建具工事の場合、扉枠が床コンクリート中に埋まったり、枠の水切り材のために一部を欠き込む必要があります。

そのほか、様々な場面でコンクリートの側面一部を欠き込む必要があります。

そんな時に、あんこ材を使用して、所定の寸法の欠け込みを作るために、事前に用意します。
もちろん、コンクリート打設後に斫り作業することで欠け込みを作ることもあるのですが、無駄な施工費用が掛かりますし、コンクリート打設後に斫り作業を行うことは、構造体を傷つける可能性もありますし、なるべく避けたい行為です。

事前に、あんこ材を設けて、必要に応じて適正な補強・あんこ材とのかぶり厚さの確保を計画していた方が望ましいです。

おわりに

あんこ材について、その理由と現場管理で必要な理由について解説しました。

建築用語、現場用語では多くの言葉・俗称も飛び交い、実際に現場に出ないと分からない言葉も多くあります。

恥ずかしいことではないので、分からない言葉が出てきたときに、聞いたり、調べたりすれば問題ありません。

少しずつ、覚えていけるようにしましょう。

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